空気管式感知器は熱検出差動式分布形のものであるが、一方、空気室式で差動式スポット形のものもある。電気サーモスタット式感知器は主としてバイメタルの変位によって動作するもので、定温式に該当する。煙管式は被検知室内の空気を吸煙管により煙探知機に吸い込み、これをセレン光電池などの受光感知部で煙の存在を検出する方式で、主として貨物倉の火災探知用に使用される。
燃焼生成物検出形の代表的な感知器は通常イオン式と称する図11・9に示すような構造のもので、内部、外部の両イオン室を有し、これに微量の放射性同位元素(通常アメリシウム)が取付けられている。こり外部イオン室に燃焼生成物の微粒子が入り込むと、図11・10に示すように燃焼生成物の微粒子に負(-)のイオンが吸着して外部イオン室のイオン電流を妨げ、冷陰極放電管の始動極(S)の電位を高めるので、冷陰極放電管が放電し警報盤のリレーを動作させる。
図11・9 イオン式燃焼生成物感知器の概略構造図
図11・10 内外イオン室のイオン電流概念図
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